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セキュリティパッチとは?その役割を紹介

セキュリティ

 

パソコンのセキュリティを強固に保つには、セキュリティパッチが欠かせません。この記事では、セキュリティパッチの概要や役割、セキュリティパッチを定期的に管理するメリットなどについて解説します。また、セキュリティパッチの管理手順や確認方法についても解説するため、ぜひ参考にしてください。

 

 

セキュリティパッチの概要

セキュリティパッチとは、OSやアプリケーション、ソフトウェアなどの脆弱性を解消するために配信されている追加プログラムのことを指します。

OSなどは公開後に問題や脆弱性が見つかるケースもあり、放っておくとサイバー攻撃などの被害に遭いやすくなります。何らかの脆弱性が見つかった場合には、セキュリティパッチが配布されるという仕組みです。

基本的には、開発側のWebサイトを通じて無償でダウンロード配布されることが多いでしょう。Windowsの場合には、更新の案内が月例で行われています。Microsoftでは「セキュリティ更新プログラム」という名前で配布されているため、更新プログラムと呼んでいる人も多いでしょう。

セキュリティパッチの役目

パソコンのセキュリティを保つために重要なセキュリティパッチですが、具体的にはどのような役目があるのでしょうか。ここでは、セキュリティパッチの役目について詳しく解説します。

脆弱性の修正

OSやアプリケーションは、セキュリティの脆弱性や欠陥を抱えることがあります。攻撃者はこれらの脆弱性を悪用してシステムに侵入して、機密データを盗み出したり、悪意のあるプログラムを実行したりすることができます。脆弱性をついてシステムやデータに不正にアクセスされるなどの攻撃を受けると、情報漏洩のリスクも高まり、システム障害などの危険もあります。不正アクセスによる攻撃を防止することによって、結果的にマルウェアの感染防止につながります。セキュリティパッチは、OSやアプリケーションの脆弱性を修正し、システムの安全性を向上させます。

セキュリティ対策の強化

ソフトウェアベンダーや開発者は、新たなセキュリティの脅威や攻撃手法に対応するために、定期的なセキュリティアップデートを提供します。これにより、既知の脅威や攻撃からシステムを保護し、最新のセキュリティ機能や防御策を取り入れることが可能となります。

システムの安定性とパフォーマンスの向上

セキュリティパッチは、セキュリティの修正だけでなく、OSやアプリケーションの一般的なバグ修正や機能向上も含まれる場合があります。これにより、システムの安定性やパフォーマンスが向上し、ユーザ体験が向上します。

セキュリティパッチの管理手順

自社のパソコンをさまざまな脅威から守るためにも、セキュリティパッチの管理は欠かせません。ここでは、セキュリティパッチの管理手順を紹介します。ただし、この手順はあくまでも一般的な手法です。

パッチ管理についてのより詳しいブログはこちらから

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脆弱性情報や有無の確認

OSやソフトウェアの脆弱性情報は様々な方法で入手できます。例えば、ベンダーのサポートチャネルの活用や、セキュリティベンダーや専門サイトが提供するメルマガなどを購読することで、最新の脆弱性情報を受取ることができます。また脆弱性情報収集の一元化として、CVEデータベースの監視が考えられます。CVEとは、ソフトウェア製品の脆弱性を対象として米MITRE社が採番している識別子です。CVEデータベースは、ベンダーや開発者にとって広範な脆弱性情報が提供される重要なリソースであり、脆弱性の修正や対策の適用、セキュリティリスクの評価などに活用されます。
参照:https://cve.mitre.org/index.html

しかし、何万件と登録されているCVEデータベースより、自組織で採用しているOSやシステムの脆弱性を照合することはかなり困難だと思われます。また、脆弱性が公開されていたとしても、すべてのセキュリティパッチを瞬時に適用するのは困難だと思われます。そこで、既に悪用が報告されていて、より重要度の高い脆弱性情報を参照することで、対応に優先順位をつけることができます。米国の政府機関CISAが公開している、KEV(Known Exploited Vulnerabilities)カタログは、既知の脆弱性が攻撃に悪用されたという情報をまとめたものです。カタログには脆弱性の詳細情報、攻撃の手法や影響範囲、推奨される対策などが記載されており、これらの情報を参考にして脆弱性の修正や対策の実施を検討することができます。
参照:https://www.cisa.gov/known-exploited-vulnerabilities-catalog

脆弱性に関する情報が公表されている場合には、対象となる脆弱性の詳細を確認し、自社で保有するソフトウェアに優先して対応すべき脆弱性が存在しないかをを確認します。

悪用されるリスクの度合いを調査して、セキュリティパッチを当てる必要があるかどうかを、組織的に判断することが重要です。

セキュリティパッチの入手

セキュリティパッチをあてる必要性があると判断した場合には、セキュリティパッチの入手に進みましょう。セキュリティパッチのほとんどは、開発元からインターネットを経由して無料で入手することが可能です。最新のセキュリティパッチを開発元からダウンロードして、適用の準備を進めましょう。

セキュリティパッチの検証と適用

最新のセキュリティパッチを入手した後は、セキュリティパッチを適用しましょう。セキュリティパッチを適用する際には、パッチテストが必要です。パッチテストを行わずに適用してしまうと、互換性などの問題が起こり動作に不具合が出る可能性もあるため注意しましょう。

また、セキュリティパッチを実際に適用するときには、ほかのシステムやソフトなどの停止を求められることがあります。その場合は、システムやソフトなどは停止して行いましょう。

定期的に管理するメリット

セキュリティパッチは定期的に管理することが重要です。定期的に管理することによって、脆弱性の解消や機能の改善、セキュリティ強度の統一などのメリットが得られます。セキュリティパッチの管理体制は継続して維持し、組織内で影響を受ける脆弱性が公開された際に、その脆弱性を解消するまでの暫定策などを講じる必要があります。
以下では、各メリットについて詳しく解説します。

脆弱性を解消できる

セキュリティパッチを定期的に管理することで、脆弱性にいち早く対応できるというメリットがあります。OSやソフトウェアに何らかの脆弱性が見つかるケースは珍しくありません。また、技術の進歩により日々新しい攻撃方法なども生み出されているため、最新の手法などに対応できる状況を整えておくことも重要です。

定期的にセキュリティパッチを管理して脆弱性を解消することで、サイバー攻撃による情報漏洩や不正アクセスなどのリスクが軽減します。

機能の改善に繋がる

セキュリティパッチを管理することは、機能の改善にもつながります。セキュリティパッチは、脆弱性を解消するという目的もありますが、不具合の修正など機能的な改善も含まれている場合があります。

セキュリティパッチを定期的に管理し、適切に適用することによってシステムやソフトウェアの使い勝手がよくなるなど、利便性が向上する可能性があります。これにより、業務効率化などにつながる可能性もある点は大きなメリットでしょう。

セキュリティの強度を統一できる

企業では、複数の端末を利用しているケースも多いでしょう。複数の端末を利用・管理している場合には、定期的に一括でセキュリティパッチを更新することがおすすめです。

セキュリティパッチの更新を一括で行うことで、公開されている脆弱性が解消されますされます。これにより、一部の端末に残存する脆弱性がを悪用され、サイバー攻撃による被害が広がるといったことを防げます。また、更新の進捗が管理しやすくなることもメリットです。

まとめ

セキュリティパッチとは、OSやアプリケーションなどの問題や脆弱性を解消するための追加プログラムです。セキュリティパッチを定期的に管理することで、脆弱性の解消や機能改善などのメリットが得られるため、定期的に管理する体制をつくることが大切です。

とはいうものの、限られたリソースの中で管理体制を築き、すべての脆弱性をタイムリーに解消していくのは不可能に近いと言えるでしょう。AppGuardは、アプリケーションやシステムが安全かつ必要最低限の動作に限定されるように、ポリシーの徹底順守を行います。そのため、脆弱性が存在する環境下でも、その脆弱性の悪用を防止することが可能です。脆弱性を解消するためのセキュリティパッチの適応には、数々の工数が必要となりますが、AppGuardによって時間的猶予を捻出することが可能になります。PCやサーバーのセキュリティ強化をお考えなら、ぜひお問い合わせください。

 

 

 

株式会社Blue Planet-works|サイバーセキュリティ101ブログ編集部

 

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